土曜日、大仁田厚が古巣の全日本プロレスで電流爆破デスマッチをやるということで、八王子まで行ってみた。
全日本プロレスは他団体の新日本プロレスやノアよりも王道のプロレスをメインに定めているらしく、ネット上では今回の電流爆破デスマッチの開催には賛否が分かれていた。
とはいえプロレスをこれまで生で一度も観たことない自分がチケット買って八王子まで来てしまったのだから、集客効果はあるのだと思う。(現に会場は盛況であった。)
今回は7試合行われ、電流爆破デスマッチは第4試合に行われるとのことだった。
生まれて初めて見るプロレス。花道から大柄な男がのっしのっしと現れる。
チョップやタックル、キックをする度に聞こえる肉を打つ音、相手を投げ落としたりロープからダイブする時に聞こえるマットの音。その迫力を感じながら観戦していた。
第2試合はなんと4vs4の8人タッグマッチ。悪役レスラー側の雷神矢口は赤いペイントに釘バットと節分の鬼スタイル(普段からこうらしい)。あと悪役側ながらブラックめんそーれ(黒いマスクのレスラー)には歓声も飛んでいた。「めんそーれ」なのに函館市の観光大使らしい。面白いね。
入れ替わり立ち替わりで選手同士がぶつかり合う。悪役側のコーナーに投げ飛ばしてからの二連ラリアットはなかなか効いてそうだった。ブラックめんそーれの出番があまりなかったのが残念。
第3試合はさっきのイロモノ対決が強烈すぎたのか、はたまた次の電流爆破デスマッチが楽しみなのかあまり盛り上がらず。そのせいか坊主頭の兄ちゃんレスラーがやけにヒートアップしていたが…?
さて、いよいよ第4試合・大仁田厚の電流爆破デスマッチ。会場には凶器が置かれ、リング外のマットも外され物々しい雰囲気が熟成されていく。
来たぞ!大仁田厚だ!セコンドにはさっきの赤鬼を従えている。
この試合はアジアタッグ選手権という由緒あるタイトルがかかった試合で(そんな大事なタイトルマッチで電流爆破なんかするな!というのも反対派の意見の一つである)、大仁田厚・ヨシタツ組は挑戦者という立場。それで現王者は誰かというと、こちらも悪役レスラーのNOZAWA論外とケンドー・カシン組である。
相手セコンドのパンダマンに暴行を加える王者組。王道無き悪vs悪。まるで時代遅れの伝統の一戦、巨人ー阪神戦を見ているような気分である。
試合開始と同時にリング外で乱闘。ゴミ箱を投げつけ、鉄製の柵に相手の頭を叩きつける。まさに邪道だ。
しかし王者組が大仁田を攻め、机の上に乗せる。そしてコーナーにある高圧電流のスイッチをON!
突如けたたましいサイレンが鳴り響く。今日は八王子にちなんで通常の8倍の火薬を仕込んであるらしいから危険だぞ!
この釘バットが振り下ろされた瞬間。
ドカーーーン!
という爆発とともに火花が舞った。大仁田厚が電流爆破の釘バットの餌食になったのだ。遂に「大仁田爆死」をこの目に焼き付けられたのだ。
なお、至近距離での爆発なので、攻撃した相手ももちろん吹っ飛ぶ。諸刃の刃なのだ。
その後もルール無用の凶器攻撃が炸裂。
椅子、机、ギター(?)となんでもござれのしばき合いに発展していく。
そして2度目の電流爆破ドーン!
まさに「爆死!」というシーンが撮れた。試合後この写真を友達に見せまくったらずこくウケた。
しかし、王者組の狼藉もこれまで。最後は大仁田・ヨシタツがダブルでNOZAWA・ケンドーを爆殺。大仁田厚組が王者ベルトを奪取した。
試合後は「俺が生きているウチは全日本は潰さん!!!」と咆哮。大仁田劇場が幕を閉じた。
長くなったので続きは後編で…。