夜中にほっつき歩くブログ

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【週末お出かけ記】メヒカリが旨い夜@銚子

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2021年11月21日。
夜になった。飯が食いたい。


夕方、大新旅館に着いてしばらく休んだ後、
大浴場に行った。

しかし、狭い浴室に日帰り入浴の客であろう
地元のオヤジが大きな声で外国人の悪口を
仲間に言っていたので、そそくさと洗体と
入浴を済ませ部屋に退散。

旅情を削がれ不快な気持ちになったが、
ここで落ち込んでいてはいけない。

なぜなら、銚子の旨い酒と魚を味わうという
この旅のメインが待っているのだから。


フロントに鍵を預け、歩いてすぐの居酒屋
「香海」へ向かう。

ここは去年の夏に訪れており、
出されたイワシの天ぷらがとんでもなく
美味しかったので、季節が冬の今回はまた
別の美味しい魚、例えばメカジキやサバ、
そしてあわよくばあん肝を地酒と一緒に
味わえるかもしれない、などど皮算用
しながら暗く寒い夜道を歩いた。

しかし、「香海」の前に着くと、店の入口
にはシャッターが下ろされており、
「都合により本日休業」の張り紙が。

この旅一番の楽しみが…と肩を落としたが、
腹の虫は空腹を主張している。早く別の飯屋
を探さないといけない。

スマホを片手に街をうろつくこと15分、
ようやく明かりのついた店を見つけた。

「小鈴」という名前の店だった。
扉を開けると、この店のママと何人かの
常連客が既に歓談を楽しんでおり、
場の和やかな雰囲気とは裏腹に
アウェー感を感じた。


店はカウンター席と座敷があり、
カウンターの上と横にはメニューが
貼られていた。

どうやら観光客が来るというよりも、
地元の人が来るようなお店のようだ。

ひとまずおじいさんとおじさんの間の
カウンター席に座り、ビールと〆鯖を頼む。

おじいさんは既にご飯を済ませていた
様子で、酔っていてぼんやりしていた。

おじさんの方はというと、奥の座敷にいる
私より少し年上の女性2人と楽しそうに
話していた。

私は最初は緊張していたが、酔えば
何とかなるタイプだったので、とりあえず
出された中ジョッキをガブりと飲んだ。


「お客さんは観光?仕事?」
ママが尋ねてきた。

「観光です」「どこに泊まってるの」
「大新旅館です」「ああ、あの公園の所の」
ママさんは興味深そうに聞いてくる。
「あの公園は犬の散歩コースなのよね」
何となくだが、いい人そうだった。

「本当は今日は『香海』に行く予定だったん
ですけど、開いてなくて…」
「あそこはいいよね!隣の店も良いけど、
『香海』の方が断然おいしいと思う」
ママさんはそう力説した。
「あそこは船を持ってるでな」
おじいさんも加勢した。どうやらあそこは
地元民の穴場になっているようだった。

〆鯖が来た。ルイベになっており、少し
シャリっとする。〆鯖特有の酸味と旨味が
凝縮されているようで美味しい。

ただ、キンキンに冷えた生ビールと相まって
少し身体が冷えてしまった。

ここは熱燗で身体を温めなおそう。
「ママさん!日本酒の熱燗お願い。
それとメヒカリの唐揚げも。」
酔ってきたので、私の態度も
ちょっと馴れ馴れしくなった。


熱燗をチビチビ飲みながら、
ぼんやり肴を待つ。

おじいさんは帰ってしまい、ママさんは
おじさん達と色々話をしていた。

○○のところの息子が選挙に出た、
△△君は今醤油工場で働いている…、
といった、普通の何気ない会話である。

こういう雑談をするのは、私は苦手だ。
人間関係に興味が無いので、自分から
切り出すカードを持ち合わせていないのだ。
なので、こういう場面ではただただ相手に
合わせて相槌を打つことに徹している。


おちょこを1杯飲んで、酒を注ごうとお銚子
を手に取ったところでメヒカリの唐揚げが
来た。

メヒカリってどんな魚だったっけ?などと
頼んでから考えてたが、とりあえず美味い魚
であることには違いないだろうと深く考えず
にかぶりつく。

美味い。脂が乗っていて、すごく
ジューシーだ。辛口の日本酒にとても合う。
そして、唐揚げをマヨネーズに付けると
これがまた罪な味。とても幸せな気持ちに
なる。

「大ぶりなのを選んだよ」とママさんは
笑って言った。多分美味しく食べている姿が
可笑しかったのだろう。

うまい、うまいと箸が進み、あっという間に
無くなってしまい、付け合わせのサラダまで
きれいに食べてしまった。

ビールと日本酒でだいぶ酔っぱらった。
手の平を見ると、もう真っ赤。
酒は先行逃げ切り型に限る。
さっさと酔って、さっさと帰る。

シメにラーメンを頼んだ。結構量が多い、
そしてこれもまた美味い。チャーシューが
とろけるのだ。醤油ベースのスープも素敵
だった。


勘定を済ませて店を出る。外のシャッター街
寒くて真っ暗だが、身体は熱いぐらいだ。

天気予報をチェックすると、明日は雨模様。
どうも不運が重なるが、その中でも幸せを
見つけることができた。そんな一日だった。

地図

今回行った居酒屋「小鈴」

去年行った居酒屋「香海」(こうかい)